「YGU HOUSE」のルールはコミュニケーションから生まれる。学生レジデンシャルアシスタントにインタビュー

2019年3月にできたばかりの山梨学院大学の新しい寮、「YGU HOUSE」。外からも見えるバスケットコートがグローバルな雰囲気を感じさせる。実際に、この新たな学生寮にはどんな学生が集まっていてどんな生活を送っているのか。「YGU HOUSE」の運営に携わる2人の学生レジデンシャルアシスタントにインタビューした。



左:宮井さん 右:原田さん


—まず、お二人の自己紹介をお願いいたします。


原田遼太郎(以下:原田):山梨学院大学4年の原田遼太郎です。


宮井健男(以下:宮井):同じく2年の宮井健男です。


—この「YGU HOUSE」はどういった学生が多く住んでいるのでしょうか?


原田:主に、中国からの留学生が多いですね。今中国人留学生が63人、日本の学生が20人の計83名が「YGU HOUSE」で生活しています。


宮井:男女比率だと女性が35人、男性が48人になります。2F〜4Fが男子学生のフロア、5F〜6Fが女子学生のフロアとなっています。





—お二人はどのようにして「YGU HOUSE」の運営に携わることになったんですか?


宮井:2018年の10月ころに「YGU HOUSE」ができるというアナウンスがあり、大学から入寮生の募集がかかったんです。僕は、海外留学にも興味があるので、入寮してみようと思いました。


原田:募集した学生間で顔を合わせ、寮としてのヴィジョンを話し合ったりして、宮井と僕が、「YGU HOUSE」の運営に携わることになりました。もうひとり、女性のレジデンシャルアシスタントがいます。大学としての目的は、iCLAに加えて国際色豊かな環境をさらに整備し、グローバルな感性を育むというところにあります。そして、この「YGU HOUSE」は中国の留学生に特化した寮なんです。





レジデンシャルアシスタントの役割

—レジデンシャルアシスタントであるお二人は具体的にはどんな役割を担っているのでしょうか


原田:留学生たちのケータイの契約、銀行口座の開設といった、インフラのサポートや、生活全般についての相談・調整役ですね。


宮井:さらに、学生間同士の交流を促すための寮内のイベントやミーティングの企画・運営を行ったりしています。


—お二人の学年がちょうど一つあいているのは意図はあるんでしょうか?


宮井:たまたま、3年生がいないんです。あと、どうしても一人ではできない仕事なので、役割を分担しています。


原田:僕はもう4年なので、大学生活自体に慣れてしまっているところがあります。宮井はまだ2年生なので、大学1年の頃のフレッシュな感覚に近いので、お互いに違った視点を持って寮生と接することができるのは大きなメリットですね。



寮の共有スペース。5F〜6Fの女子フロア。きちんと整頓されており、見晴らしもいい。


ともに生活することで育まれる、グローバルな視点

—中国人留学生が多いということ以外の、YGU HOUSEの生活の大きな特徴はなんでしょうか?


原田:管理人や大家さん、寮母さんといった人がいないということです。僕ら学生が主体となって、ルールの整備、管理を行っているのが大きな特徴です。


宮井:その分、責任は重大ですが、コミュニケーションの中からルール作りをすることができるので、自主性が保たれています。実際に一緒に生活してみると、日本が中国の人に抱きがちなイメージや偏見というものはなくなりました。ちゃんと向き合えばお互いの意志も伝わりますし、見え方が変わりましたね。


原田:生活していると、同じ日本人同士でさえ、価値観の違うケースに遭遇します。中国人留学生との間には言語の違いもあり、100%の意志の疎通は難しいです。それでも、お互いの価値観を押しつけたりせず、双方の理解を深めることができています。アナログなコミュニケーションの良さを実感していますね。



卓球ができる広々としたプレイルームは、寮全体のミーティングやオリエンテーリングなどにも活用している。



—「YGU HOUSE」では、バスケットコートや設備も充実している印象なのですが、実際にどのような催しを開催しているんでしょうか?


宮井:BBQやスポーツ大会といったレクリエーションから、生活を振り返るオリエンテーションまで幅広く開催しています。卓球やバスケット、バドミントンができる環境が寮内にあるので活用していますね。スポーツは共通言語なので、コミュニケーションが深められます。夏には日本の文化を知ってもらうため、流しそうめんをみんなでやりました。


原田:月に1回、その月の誕生日を迎える人たちをみんなでお祝いする誕生日会も行っています。掃除自体をイベントにして、ポイント制にするなどゲーム性を高める工夫もしています。誰かに強制されるよりも、自発的に行動してもらえるように考えるのが僕らの使命でもあります。楽しみながら、自主性をもって学び、快適に生活できるアイデアと環境づくりを大切にしていますね。


大きな家で、家族のような関係性を築く

—1Fのパブリックスペースに、フロアソファでテレビを観ながらくつろげるようなスペースがあったりと交流を促しながら居心地の良さを担保する工夫が感じられますが、「YGU HOUSE」はその名のとおり大きな家を共有しているイメージですよね。


宮井:あのスペースは、原田さんが一人暮らししていたときのものを持ってくれて作ったんです。みんなの憩いの場になっています。


原田:寮ではあるけれど、ここにいる以上はみんなの住まいになる場所ですから、国籍や性別、出身関係なく、家族のような関係性を築くことを目指しています。そういったヴィジョンのもとで「YGU HOUSE」を共有しているんです。


「YGU HOUSE」は自主性と国際性が共存した新しいかたちの寮だ。中国人留学生と日本の学生の交流が円滑になるような工夫を、学生同士のコミュニケーションの中から生みだしている。その中心となる原田さんと宮井さんは細やかな気配りを欠かさない。その生活の中でグローバルな視野と感覚を学び、育んでいるのが感じ取れた。


まだ1年目の「YGU HOUSE」だが今後、ここからアジアのカルチャーを牽引するようなワールドワイドな人物が輩出されるかもしれないし、この場所自体が中国と日本のカルチャーをクロスオーバーし、発信する場所として機能したら面白い。そんなポテンシャルを感じさせる施設だった。

YGU HOUSE

山梨県甲府市砂田町3-5

TEL:055-966-148

E-mail:yguhouse@gmail.com

https://www.yguhouse.com/



244回の閲覧

LATEST POST

これまでの記事

BSW_LOGO.png
  • Instagram
  • ブラックFacebookのアイコン
  • ブラックTwitterのアイコン
BSW_LOGO.png
  • Instagram
  • ブラックFacebookのアイコン
  • ブラックTwitterのアイコン
BSW_SYMBOL.png